名称独占資格の国家資格「キャリアコンサルタント」

資格・勉強
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こんにちわ。
KOSEIです。

2021年の秋は学びの秋。
私、ただ今、平日は仕事で社員研修を運営し、
土日はきキャリアコンサルタント資格更新のため、受講生として講座を受講する日々を送っております。

コロナも落ち着くこの時期なので、旅行にでも行きたい気もしますが、更新時期も迫っているため、
現在は勉強の日々です。

さて。

今回は国家資格でもあるキャリアコンサルタントについて紹介したいと思います。

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キャリアコンサルタント国家資格とは

そもそもこの資格、どれほど認知度があるのでしょうか。

企業の人事や大学のキャリアセンターに勤務している人であれば、かなり多くの人に認知されているのでは、と思いますが、そうでない人にとっては「そんな資格あるの?」なんて思う方もいるでしょう。

そもそも。

就職活動なんかをしている中で、採用コンサルタントやら、キャリアコンサルタントやらを名乗る人に
出会ったことがあるという方もいるのではないでしょうか。

面接対策講座や、エントリーシートの添削をする関係の会社の方で、そうした肩書をもった方に出会ったこともあります。

しかし。

実は、採用コンサルタントもキャリアコンサルタントも、実際の資格として存在しています。
(採用コンサルタントについては別の記事で紹介しています)

では。

キャリアコンサルタントとはどんな人か?

一言でいえば、キャリアコンサルティングを行う専門家ということになります。

ちなみに。

ここでは、キャリアコンサルティングを、職業の選択や、仕事をする中での生活、仕事に関する能力の開発・向上についての相談に応じ、助言や指導を行うことと定義しています。

コンサルティングを受ける側のメリットとしては、自分の適性や能力、関心などに気づくことで自己理解を深めることが、まずは挙げられます。
職業の選択においても、自分の能力が活かせる仕事や、自分が気付いていなかった興味のある分野を発見できることも期待できます。

では、キャリアコンサルタントは具体的にどこにいるのか?
主には2つです。
企業と大学などの職業紹介などを行う組織です。

1 企業
社員のキャリア形成を支援するため、キャリアプランを明確化したり、そのために必要な知識の習得、仕事に関する相談を受けることがあります。
私の知り合いのキャリアコンサルタントの方は、全国の支社を周って、社員一人ひとりと面談を行っていました。
人事配置などにも面談内容が活かされているようでした。

2 大学、人材紹介・人材派遣・再就職支援企業など
大学のキャリアセンターでは、就職活動中の学生の面談を行います。
大学でカウンセラーとして働く上で、その応募資格に資格保有者であることを条件付けていることは多々あります。
大学の他にも職業選択の場であるハローワークはもちろん、人材紹介・人材派遣・再就職支援を行う企業で求職者の相談対応を行うのもキャリアコンサルタントの仕事になります。
この場合、自己分析の支援やエントリーシートの作成支援、面接の指導なども求められてきます。

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キャリアコンサルタントになるには

資格ですから試験に合格する必要があります。

キャリアコンサルタント試験は、職業能力開発促進法(昭和44年法律第64号)に基づいて実施される試験で、厚生労働大臣の登録を受けた登録試験機関がその国家資格試験を実施しています。
ちなみに、登録試験機関は以下の2つで、共同して実施をしています。
・特定非営利活動法人キャリアコンサルティング協議会
・特定非営利活動法人日本キャリア開発協会
(CDA資格でおなじみにですね)

試験の内容ですが、学科試験と実技試験(論述および面接)の2つがあります。

そして、学科試験と実技試験の両方に合格し、キャリアコンサルタント名簿に登録することにより正式に「キャリアコンサルタント」となることができます。

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キャリアコンサルタント試験

では、具体的な試験の内容について確認しておきましょう。

1 受験資格について

キャリアコンサルタント試験を受けるには以下のいずれかを満たす必要があります。
① 厚生労働大臣が認定する講習の課程を修了した者
→この「認定する講習」については、日本マンパワー、パソナ、リカレント、ヒューマンアカデミーなど、様々な機関が講習を開講しています。
 労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力開発及び向上のいずれかに関する相談に関し
3年以上の経験を有する者

→労働者を対象に、職業の選択、職業生活設計又は職業能力開発及び向上に関する活動を行っているか、個別に審査がされます。
③ 技能検定キャリアコンサルティング職種の学科試験又は実技試験に合格した者
④ 上記の項目と同等以上の能力を有する者

おそらく、多くの方が①の条件に該当し、資格取得のための養成講座を受講することになるものと思われます。

2  キャリアコンサルタント試験について

キャリアコンサルタント試験は学科試験と実技試験によって行なわれます。

① 試験科目
・職業能力開発促進法その他関係法令に関する科目
・キャリアコンサルティングの理論に関する科目
・キャリアコンサルティングの実務に関する科目
・キャリアコンサルティングの社会的意義に関する科目
・キャリアコンサルタントの倫理と行動に関する科目

(1)学科試験
・出題形式:筆記試験(四肢選択のマークシート方式による回答)
・問題数:50問
・試験時間:100分

(2)実技試験
① 論述試験
・出題形式:記述式(逐語記録を読み、設問に解答する)
・問題数:1~2問(日本キャリア開発協会の場合)
1ケース(キャリアコンサルティング協議会の場合)
・試験時間:50分

② 面接試験
・出題形式:ロールプレイ(受験者がキャリアコンサルタント役となり、相談を行う。)
・口頭試問:自らの相談について試験官からの質問に答える形式
・問題数:1ケース
・試験時間:20分(ロールプレイング15分、口頭試問5分)

このうち面接試験を鬼門と思う方もいらっしゃると思います。
ロールプレイのシチュエーションによる得意、不得意もあるでしょう。

個人的に思うポイントとしては、「しゃべりすぎないこと」なのではないかと思います。
コンサルタントとというと、ついついアドバイスを行う人というイメージがあります。
現実の問題は別として、クライエントと信頼関係(ラポール形成と呼びます)ができていない以上は、
カウンセリングが成立しませんので、よい聞き手であることに意識を置いた方がよいのでは、と思います。

2 費用

試験費用と登録費用が発生します。

① 試験費用
・受験手数料
・学科試験:8,900円
・実技試験:29,900円

② 登録費用
キャリアコンサルタントになるには、キャリアコンサルタント試験に合格するだけではだめで、
キャリアコンサルタント名簿へ登録する必要があります。
そのための、登録免許税及び登録手数料がかかるんですね。

登録を行うためには、法令に基づき、次の登録手数料と登録免許税の納付が必要です。
以下、内訳です。
(1)登録免許税
9,000円(収入印紙)
(2)登録手数料
8,000 円(非課税)

費用は以上です。
と、いいたいところですが、もう1つ最大の出費はキャリアコンサルタント養成講座の費用です。

日本マンパワーの養成講座

キャリアコンサルタント養成講座はいくつもの機関で実施されております。
今回は私もお世話になった日本マンパワーの養成講座をご紹介します。

厚生労働大臣の認定講習の1つである日本マンパワーのキャリアコンサルタント養成講座(総合)のいいところは、受講・修了すると国家資格キャリアコンサルタントの受験資格が得られことに加え、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)資格も取得が可能というところです。
国家資格キャリアコンサルタントができるまでは、CDA資格はキャリア系の資格としてはメジャーに地位であったように思います。
そして今なお、CDAに認定されている方が多く(約20,000名)、そのコミュニティは大きなものです。

また、マンパワーの講座は全米キャリア開発協会(NCDA)の協力のもとに開発され、単に就職・求職活動支援のスキルを学ぶだけではなく、キャリアコンサルタントに必要な理論はもちろん、実践的なカウンセリング力の修得に力を入れている点が特徴といえます。

私自身はマンパワー以外の養成講座を受講していないので、比較することができませんが、マンパワーは講師の方も事務局の方も穏やかな方が多いなぁ、という印象です。
加えて、いろんなことに臨機応変に対応してくれる柔軟さもあるなと。

こればかりは受講してみないとわからない点ですが、私はそんな雰囲気も好きだったします。

さて。

キャリアコンサルタント養成講座(通信教育)の内容ですが、通信教育では、キャリアコンサルタントに求められるさまざまな知識を体系的に習得します。
また、質問票のやりとり(郵送)で講師が回答もしてくれ、学習の目安は3ヶ月とされています。

ちなみに、講座を修了するためには、添削問題3回を受講期限内に全て提出することが求められ、
添削問題3回の平均点60点以上である必要があります。

そしてもう1つ。

キャリアコンサルタント養成講座にはスクーリングも含まれます

スクーリングはクラス単位で開催され、各会場またはオンライン上で、ケースを使ったグループワークやロールプレイング、アセスメント・ツールを使うなどして、実践的に学んでいきます。

最大20名の定員制で、ロールプレイングなどの実習が中心に行っていき、受講者同士も自己開示を
しながらワークなどを行うので、受講者同士で仲良くなったりします。

スクーリングの受講期間は12日間/約3ヶ月です。

では、トータルでかかる受講料について。

374,000円(税込・教材費込み)
であります。

安くはないです。

ただ、マンパワーが高いというわけではなく、養成講座を受講するとこれくらいはかかってしまいます。
教育訓練給付金などをうまく活用したいですね。

資格更新について

国家資格キャリアコンサルタントは資格を取得して終わりではありません。
その知識や技能の維持・向上が求められるため5年ごとの更新が必要です。

1 更新申請期間
有効期間満了の日の90日前から30日前までの間
2 必要書類
更新講習の修了証またはこれに代わるべき書面
3 更新手数料
8,000円(非課税)

このうち2の更新講習ですが、2種類の受講が必要です。

①キャリアコンサルティングを適正に実施するために必要な知識の維持を図るための講習
8時間以上
②キャリアコンサルティングを適正に実施するために必要な技能の維持を図るための講習
30時間以上

①と②をあわせて38時間の学習が必要です。
この更新講習は日本マンパワーでも実施しております。
資格取得の養成講座を受講した方は割引になりますので、継続してマンパワーの更新講座を受講するのもよいですね。
私は①も②もすべてマンパワーで受講しました。
講座の費用はざっくり10万円ほど。

更新のためには、5年間で10万円がかかると思ってください。

せっかく苦労して取得した資格ですから更新する人が多いと思いますが、
仕事で資格を必要としない人は、更新を迷う方も出てきそうですね。

費用の問題は少なくないように思います。

名称独占資格であるキャリアコンサルタント

最後に。

「キャリアコンサルタント」が国家資格となったには、平成28年4月です。
私は大学を卒業してから採用や研修に関わる仕事をしていましたが、採用コンサルタント、
キャリアコンサルタントといったような肩書の人に出会ったことがあります。
セミナーを開いたりとか、リクルート市場をビジネスに場としている人にはよくある肩書と思っておりました。

しかし、現在、キャリアコンサルタントは登録制の名称独占資格とされています。

どういうことかというと、キャリアコンサルタントでない人は「キャリアコンサルタント」やそれと
紛らわしい名称を名乗れないことtなっています。

資格保持者でない人は名刺にキャリアコンサルタントと書くことができないのですね

職業能力開発促進法に規定されたキャリアコンサルタントでない方が、「キャリアコンサルタント」又はこれに紛らわしい名称を用いた場合、30万円以下の罰金に処せられるそうです。

好き勝手に名乗られないことで、資格の信頼性も担保できるのはよいことですが、資格保持者であってもも実務としてまったくカウンセリングをしていない人もいます。

単なる肩書を持つにとどまらず、実際に使える人間でありたいものです。

さて、今回は国家資格キャリアコンサルタントについて紹介いたしました。
現在、更新資格を受講中ですが養成講座で学習した内容を思い返したり、多くの方とワークができるのはなかなか楽しいものです。

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